ジャービル讃歌(100%)

癒しの”天使のネズミ”、ジャービル(スナネズミ、ねじぃ)の観察記を下手な詩とエッセーで。

ツンツンbs #3

我が家に来て以来ただの一声さえなく


仲間内でも存在感がとっても薄いけど


終日ホイールに載り顔を外に向け走り回り


ケージの縁に真っ先に飛び上がり見張り役




ライリー=ホイランのこと。男の子だし毛色がライラックなので我が家に来た当初ライリーという名前にしたかった。しかし、我が家ではかつて一時的にライリーという名の子がいた。もっともその子は実は男の子じゃなくて女の子だったので5匹の子を生むことになった。その時点で女の子らしいライラという名前に。


ライリーにホイランまで付け足したのは、我が家に来て以来終日ホイールに乗っていたことによる。その乗り方も実にユニーク。まるで何かに乗って走るかのように顔をホイールから出して走る。兄弟の中でこんな走り方をするのは彼だけ。


彼の一番の特徴はとにかく身が軽いこと。それは一日の殆どをホイールランしていることによる。だから兄弟のリーダー格のワイショーは110gを超えているし、クロベールも100g近くあるのに彼だけは90gしかない。それでも一時は兄弟の中で一番の肥満児のこともあった。


ジャービルは群れの中ではそれぞれが役割を受け持っているように思える。それによると彼は見張り役。だから、ケージの蓋を開けると彼が真っ先にケージの縁に飛び上がってきて周囲をキョロキョロ。彼とほぼ同時に飛び上がってきていたのはワイショー。こちらはおやつ欲しさに飛び上がってきていた。しかし、そうとは知らず、ライリー=ホイランもおやつをほしいのかと勘違いしておやつを与えていた。その結果太っていた。


道理で彼におやつを与えようとしても素直には受け取らなかったはずだ。今ではケージの縁に飛び上がってきた彼には進んでおやつを与えることにしている。一番デブッチのワイショーほどではないにしてもせめてクロベールの90g台まではふくよかにしてやりたい。彼なら多少食べ過ぎても豊富な運動量でデブにはならないはず。


もう一つ彼には大きな特徴が。実は彼は「鳴かない子」。我が家に来た子は大なり小なり皆鳴き声を上げてきた。しかし、彼だけは顎の下や脇腹などをなでなでしても全く声を上げない。ケージの中でクロベールとじゃれあっている時も彼の鳴き声を聞かない。


実は彼には大きな秘密が。が、それは次回以降の#4にて。それはツンツンbs全体に関わる秘密だが。

ツンツンbs #2

なんチュウても我が家一番のビビリヤン


まず掌には載ってこないし掌の上大嫌い


手のひらに載せてもおやつは食べないし


すぐにケージの方へ回れ右してダイブイン






その名はクロベール。我が家に来た当時毛色がワイショーに似ていたので紛らわしかった。しかし、食べ物への対応は真逆。にも関わらず両者の体重差はほんの僅か。それはこのクロベールの性格がとても生真面目で几帳面だから。他の兄弟に比べてきちんとペレットを食べ、床材やベッドメーキングが実に丁寧。ジャービルの原理主義者。


で、彼がnanoの掌の上でおやつは絶対に食べないのかというと実はそうじゃない。つい最近わかったことだが彼はおやつを与え始めたらその延長線上では素直にnanoの掌の上でもおやつを食べる。だが彼のお気に入りのおやつを食べるポジションはnanoの左膝の上。その膝の上からおやつを食べ終わってから周囲を眺めるのも彼は大好き。後ろ脚で立ち上がり周囲をキョロキョロ。


ところが困ったことに、最近彼はnanoの膝の上から飛び降り脱走するようになってしまった。脱走するとかなり長い距離を走り回る。彼の観光は見るだけにとどまらず参加することに興味が移ったらしい。何れの場合も脱走後はあまり長い時間を経ずに広口の瓶や竹の筒で捕捉。脱走による室内の破壊は今のところ見られない。


彼の特筆すべき性格、それは誰よりも「超マイペース」なこと。我が家に来た時ケージに移してやろうとした時彼だけが動かなかった。兄弟のワイショーもライリー=ホイランも新しい環境に興奮して走り回っていたというのに。動かなかった原因、それは彼が眠っていたから。何と大胆。その後もケージ内では兄弟とは違う行動が度々見られる。


彼のユーモラスでユニークな点は他にも。水を飲みたいと持っても水がケージにぶら下がっていない時はケージの縁に飛び上がりそこから飛び降りて脱走。水を探して室内をウロウロ。そういえば水やりを忘れていたなとその「出先」で水を与えるとゴクゴク。自己の欲求にとても直線的な行動。また、今欲しいと思うもの以外には目もくれないのも特徴。


彼のもう一つの特徴。後ろから見るとほとんどノーマルカラーにしか見えないこと。前から見ると顔には星があり首周りには白いケープ上の白い毛があり、ちょっとワイショーに似てるけど。また、3匹の兄弟の中では彼だけがぱっちり大きな黒い瞳の持ち主。ワイショーもライリー=ホイランもルビーアイ。





ライリー=ホイランと大の仲良し。おやつやペレットを食べる時も食べたあとにじゃれあうときもいつも一緒。この2匹は隣り合わせがたまたまワイショーだと気づくとそそくさとその場を離れるほど。やはりワイショーは彼らにとっても別格らしい。写真、手前がライリー=ホイラン、奥がクロベール。

ツンツンbs #1

3匹のオトコグミの兄弟


群れの名前はこいつから


おやつをめぐって奪い合う時


こいつがツンツンと鳴いたから



もちろん今ではツンツンと鳴いたりはしない。世間一般のネズミ同様チュウチュウ。我が家に来た当初、一体どこからツンツンという音声が出ているのかさっぱりわからなかった。他の2匹の一匹とおやつを奪い合う時いつもツンツンという声を聞くのはこいつが奪い合いに参加するときだけだった。で、声の主はこいつだと判明。


群れの名前がこいつの鳴き声に由来しているというだけではない。実は3兄弟のうちでもっとも体格が良い。それだけに猛烈な食いしん坊。何しろ我が家に来て新しいケージに移そうとする時いきなり指に噛み付いてきたほど。それはおやつの催促。勿論痛くも痒くもないアマガミだったが。


食いしん坊の証はなんといってもその体重。何と、ゴルハム並みの110gオーバー。始めのうちはケージのフタを開けると我先にケージの縁に飛び上がってきておやつの催促をしていたが体重が増えてデブになった今、さすがにその回数は激減。それでもケージの中では兄弟の分前をぶんどって食べるのは日常茶飯事。顔はすっかりタヌキ顔。


このワイショーの一番の特徴はその尻尾。全力疾走する時以外は常に尻尾をクルッと上に巻き上げていること。まるで日本犬の尻尾のように。nanoの掌でおやつを食べる時でも、よほど不安定な場所に座っていないかぎり尻尾はクルッ。飼い主の前でそんなにいばるなと言いたいくらい。


尻尾が殿様チックなだけにその振る舞いも親分風。兄弟の分前をぶんどっても取り返されたりはしない。取られた方は呆然としているだけ。そんな傍若無人な振る舞いだけにとどまらない。実は3兄弟の中であからさまに鳴き声を発するのはこいつだけ。


他のクロベールやライリー=ホイランの声はほとんど聞けない。ただ、このワイショーから遠く離れた場所で一度だけクロベールの小さな鳴き声を聞いたことはある。ライリー=ホイランに至っては我が家に来て以来その声を一度も聞いたことがない。どうやら声を発するのは群れのリーダー格だけの特権かもと思わせる事実。