ジャービル讃歌(100%)

癒しの”天使のネズミ”、ジャービル(スナネズミ、ねじぃ)の観察記を下手な詩とエッセーで。

歌うネズミ

何かとチュウチュうというネズミ

うるさいネズミだと思ってたけど

立って独り言だってチュウチュウ

黒いノブリンは歌うネズミなのだ


オセロBSの弟分の白髪交じりの黒いノブリンの話。以前から掴み上げるときに大きな声で「チュウ」と鳴いていたが、掌の上で頬や脇腹をなでてやるとさらに「チュウ、チュウ」。また、時々正気になる兄貴分のカムリンに突然襲われて追っかけられたときにも悲鳴にも似た「チュウ」と鳴くが、それらは全て他との接触時に起きる鳴き。


でも、今日はじめて一人で鳴く声を聞いてしまった。水槽の中から「チュウ」という声が聞こえてきた。彼は水槽の隅っこでひとり鳴いた。一瞬空耳かと思ったが次の瞬間水槽の中央に出てきて立ち上がり、「チュウ、チュウ」と二声鳴いたのだ。もちろんそばには怖い兄貴分のカムリンはいなかった。カムリンはシェルターの中で必死こいてホリホリ動作中。


そうか彼ノブリンは「歌うネズミ」だったのだ。一般にねじぃ、ジャービルは格上のものが近くにいると声を上げないという仁義があるようだ。近くというのは同じケージ内だけではなく隣のケージも含む。大きな声で鳴いていた個体がそれより格上になるべき個体が現れるととたんに声が小さくなったり鳴かなくなることを過日発見した。また、鳴き声と言ってもとても小さく、1メートル以上離れると殆ど聞こえないほど小さい。50センチ位が一番良く聞こえる。それほど鳴き声は小さい。


ノブリンが歌うネズミであることが一番良く現れるのは、カムリンが狂って凶暴になってノブリンを襲った直後、カムリンに駆け寄り鼻先で長々と様々な声でささやくように泣き続けるとき。するとカムリンは穏やかな表情になり鼻先をうなだれてお詫びするかのようにする、そんなとき。実に勇気ある行動で兄弟思いのノブリン。また、ノブリンが追い詰められてシェルターに逃げ込んだときも顔を入り口に向き直り歌う。


ねじぃ、ジャービルは高周波で人の耳では聞き取れない高域の音声でコミュニケーションをとると言われる。だから、家ネズミなどのようにうるさく泣き交わしたり喧嘩して鳴くことはあまりない。あってもその声はとても小さい。だから、ねじぃはとても静か。おまけに人と同じ時間帯に活動するのでハムスターのように昼間は眠ってばかりで毛玉のようにしているくせに、夜中に起き出してガラガラ騒ぐことはない。実に人にとってもフレンドリー。おまけにものすごく可愛い。


ジャービルっていいでしょ!


次号予告:死にそうになったカムリンの生還 乞う、ご期待。

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