ジャービル讃歌(100%)

癒しの”天使のネズミ”、ジャービル(スナネズミ、ねじぃ)の観察記を下手な詩とエッセーで。

ワイショー逝く~大往生

もう体を動かすこともできない

顎を撫でると耳だけを瞬かせた

夜中帰宅時には亡くなっていた

横たわり尻尾をクルリと回して


最後の姿勢からは大抵の個体は違うところで亡くなるものだが、ワイショーは横たわった場所から少しも移動することなく同じ姿勢のまま亡くなっていた。


失くなってもうその愛らしい姿を見ることはできないが悲しむには及ばない。4歳4ヶ月目だったその死は大往生。むしろ祝うべき大往生。あの世で2匹の兄弟に再会していることだろう。


ワイショーは3匹の兄弟、ツンツンbsの中でも親分格だった。兄弟が食べているものを平気で分捕って食べたし、水飲みの順番も兄弟を押しのけて飲んだ。食いしん坊でおやつ目当てにnanoの掌に最初に載ってきたのも彼だった。


親分格だけに気性も激しく、nanoの掌に載ってきて食物が載っていないとnanoの指や掌に噛み付いてきた。また、掌からケージに戻りたい素振りのときにケージに戻さないでいるとやはり噛み付いてきた。でも、血が出るほど噛みつきはしなかった。


彼の一番の特徴は日本犬のようにクルリと巻いた尻尾。普通の個体は尻尾を巻くのはせいぜいホイールに乗っているときくらいだが彼は歩くときも、もちろんnanoの掌でおやつを食べるときにも。常に尻尾をくるり。その尻尾クルリは亡くなったときにも。


彼の亡骸はなくなった姿勢のまま一晩その場に留め置いた。人が亡くなった時、その魂は亡くなった自らの亡骸を空中で見ているんだとか聞いたことがある。彼が暮らしたケージを俯瞰で見させようとした。


もう随分前のことだが彼は足の負傷による出血多量で死にかけたことがある。意識不明の一歩手前まで来ていた。食欲もなくなっていた。普通なら彼はその時に死んでいてもおかしくなかった。nanoの看病で一命はとりとめた。それ以降の彼の人生は神様からの贈り物だったかも。お陰で我家のねじぃの最長寿記録を更新し続けることができた。


彼には最大限のケアをした。彼の死についての後悔はまったくない。彼には最大限の幸せな生活を提供できたつもりでいる。彼が生まれ変わってもまた我が家に迎えたい。


どうか安らかに、ワイショー!

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